2012年3月2日金曜日

3月2日

2日目の旅先の夜。
昨日は神戸だった。

去年の3月11日。15時過ぎに乗ったタクシー。
えらいこっちゃ、えらいこっちゃ、とカーラジオを聴きながら、
震える声で呟いていた、初老の運転手さん。
わたし自身も、車内に流れるニュースからは、
とてつもないことが起きた、
ということぐらいしかわからなかった。
とてつもない地震らしいということぐらいしか。
えらいこっちゃ、と繰り返していた運転手さんさんはけれど、
車が新神戸の駅に着いたときには、
はっきりとした口調でおっしゃった。
「あたしら、阪神淡路大震災のとき,日本中のひとたちから,
世界中の人たちからも,たくさんの心をいただいたのだから,
今度はあたしらがお返しする番です」
去年の3 月11日以降、わたしたちは、
まっとうに生きる人の、
まっとうな感覚と想いと共感に支えられて来たような。

間もなく、1年。
「生きていてくれて、ありがとう」。
クレヨンハウスの店頭に置いたダンボールのポストに、
被災されたかたがたへの、
そんなメッセージをのこしてくれた、あなた。
わたしからも、ありがとう。

「あれから1年」の特集の時期が過ぎたら、
ひと区切りではなく、ここから再びの一歩を、
わたしたちは注意深く、かつ果敢にふみだしたい。
福島でもまだなにも収束していないのだから。