2011年10月6日木曜日

10月6日

今日は朝から授業だった。
若い女性たちと共に拓くジェンダー論。
授業のはじまりの10分間は、
「今週のわたしの気になるニュース」
について、語ってもらうコーナーを設けている。
好むと好まざるとにかかわらず、
わたしたちは社会と無縁に生きることはできないのだから。
前期もそうだったが、後期の授業も、
「気になるニュース」の筆頭は、原発について。
郷里が福島の学生もいて、みなそれぞれに心痛め、
「自分たちにできること」を考えている。
後期の授業の三回目に当たる今日のジェンダー論は、
「普通ってなんだろう?普通じゃないってなんだろう?」だ。
ひとの数だけ「普通」はあり、
あなたの普通と、わたしの普通は違うのに、
いとも簡単にわたしたちが、
「普通」というあいまいな基準に自分を明け渡してしまうのはなぜなのか……。
絵本「さっちゃんのまほうのて」を軸に考えてみた。

知性とは、他者の痛みへの想像力であり、
同時に、いまここにある「お墨付きのもの」を
「本当にそうなの?」と距離を置いて見直し、
考え直す姿勢と思想から生まれるものかもしれない。